午前五時のひとりごと

聞かせられる程度のひとりごとです

When you are loved

 

 ソロアルバム「願いをみっつとなえる頃」について


https://linkco.re/he7bay6q


六月某日、一定量の孤独と積み重なった生活習慣の乱れで眠れない夜に苛まれており「最早これ何かしろというお告げでは?」と思い筆をとった次第です。
まあ、正確にはスマホを手にとりフリック入力しているわけですが…

このテキストが公開されている頃、恐らく記事冒頭に記したアルバムがリリースされ数週間が経っているのではないかと思います。
皆様は元気にされていますか?変わりゆく日々の中ご無理はされていませんか。
僕はというと(作り手としては)6月の初めに配信手続きを行なったので音楽の作業は手を離れましたが、リリースまで期間があるせいで妙に燃え尽き症候群を引き摺っている状態です。心が家出をしております。カムバック・マイハート。MY HEART DRAWS A DREAM
まあ、これも学びですね。

枕詞が長くなりましたが、この度「コトハ」という名前でソロアルバム「願いをみっつとなえる頃」をリリースしました。
今回はそのアルバムの内容を一曲ずつ振り返っていきたいと思います。

完成から暫くは自分の曲を聴けなかった(醜い部分が目、というか耳につくから)のですが、現在絶賛MV・トレーラー制作中で必然的に自分の曲を聴くことになり少し耐性が生まれてきたからです。
あとは単純に「こういうのやってみたい」という欲求です。好奇心は大事よね。
ということで、ご興味のある希有な方(※ありがとう)はスワイプの程よろしくお願いします。

※あくまで曲に含まれたものの「説明」や「ネタバレ」に近いことはしないつもりですのでもし懸念があられた方はご安心ください。それをしない理由は後述します。


1.バースデイ
制作順で言うと6番目。
アルバムをより具体的に構想し始めた今年4月、過去SoundCloudにあげてた5曲(実はこの5曲は早い段階からアルバムを見据えておりました)に加え少なくともはじまりとおわりの2曲は足したいなという思いもあり制作開始。
ある程度形ができた段階で「これMV作ろう」と決心。まあつまりシンプルに一番良い曲なんじゃないかと思ったわけです。
※MVはこちら
https://www.youtube.com/watch?v=eEt-MyosQ8Q
ど頭のピアノリフは当初ギターリフ案のメモとして打ち込んでたのですが「ここからギターに音が変わってくの、思い出への没入感出せるのでは?」と思いトライ。どうでしたかね?
そしてこの頃になると完全に僕一人の制作ということもあり曲作りの段階で歌詞も書いていき…歌詞の余韻を守る構成作りに大分時間がかかりました。
個人的にはピアノからギター等バンドイン、更にそこからコーラスタイムと「お、始まった」「おお?さらに始まった?」みたいな波状攻撃感がお気に入りです。
あ、ちなみに裏話として。こちらは配信音源とMV音源のマスタリングが微妙に違います。こっちが好き!などありましたら是非教えてくださいね。
歌詞としては「カレンダーの日付に思い出す人がいる」「カレンダーの日付に思い出す、なんて嘘だ 本当は一度も忘れたことなんてないのに」という冒頭と終わりの部分だけ確定してたのでそれを指針に書き上げました。
全編を通して結構お気に入りの歌詞です。「歳をとった君はもっと美しい」とか、どうです?届きましたか?

そして解説入り前述べた件(最早遠い記憶ですね笑)ですが、個人的には歌詞をどう解釈するか、そこにどんな意味を見出すかは100%聴き手の自由だと思ってるので、僕の方からその領域を侵すようなことはしません。
どちらかといえば音や曲のきっかけ・過程などを中心に話せたらな、と思っています。

振り返り最初の曲なので他の内容も入り長くなってしまいましたね…笑
次からコンパクトに。


2.魔法みたいなもの
制作順で言うと5番目。
今回のラインナップにおいて一番ポップなものを意識しました。これが僕なりのポップです。どうです、ポップ。
…そんなポップじゃなかったですかね?(聴き返してそう思いました笑)
イントロアイデアだけ去年の夏頃とかにあって、次何作ろうと悩んでた時に思い出して持ってきました。
曲としては最後にサビが来る、っていうのをやりたかったアレです。
あとこれ今回の企画で絶対に言いたかったんですけど、SoundCloud上にあげた時何名かから女の子の声入れたんだねって言ってもらったんですけど、あれ僕の声ですからね。僕が二人で歌ってますからねあれ。あんな声も出せますからね僕。僕心を乙女にs_
個人的には間奏から2A終わりまでの流れが結構お気に入りです。ああいうギター好きなんですよ。ドラムもね。
歌詞についても割と好きなフレーズ感が多いです。歌い出し「四月になったらあっちに行くんだね」とかまさにそう。
…それでいうと多分、ポップだと感じてたのは今回の7曲の中で最も「闇」を含まないからなんでしょうね。(この後最高に「闇」を含む曲も来ますし…笑)
あとこの曲は英題が「Last day of March」となっていまして、今回つけた英題の中だと一番好きです。別角度から上手くニュアンスを抽出できたというか…(英題の方もよろしければ楽しんでみてくださいね)

僕、日本の春や桜がどうしてあんなに綺麗なのに憂いを含んでいたり憂鬱な象徴として扱われるかって、間違いなく年度の関係が強いと思うんですよね。
昨今は年度の変わり目が話題になることも多いですが、きっと秋から学校が始まるようになったら心おきなく春を好きになれるんだろうなって思います。桜を見て幸せな気持ちだけもらえるんだろうな、って。
でもそれって、なんか違うんですよね。


3.美しい残像
制作順で言うと1番目。今回の企画の発端となった曲です。
前フリがありましたが間違いなく本アルバムの中で一番闇を含んだ曲です。富士Qもびっくりのジェットコースター・テンションなこの曲順。
ただここも注記したいのが、作った時のマインド的な闇の分量と言うよりかは作る工程として闇を多く抽出しようとした、という意味です。生々しさを冷凍保存したかったんですよね。
まあ基本僕は年がら年中落ち込んでるので笑 この曲を作る時落ち込んでたとかでなく、どの曲を作ってる時も何かしら悩みがあります。というか、生きるって常に悩みを抱えますよね。
この曲もイントロのギターリフが昔からあって着手した形です。そのリフ含めギターの絡みが、というか変なドラムも変なコードにするベースも好きです。
あと今思い出しましたが既にSoundCloudにあげていた2〜6曲目、全てミックスやアレンジなど再着手しております。この曲はアレンジにも少し踏み込む感じでミックスを変えました。気が付きましたかね?
歌詞としては、普段僕はかなり計算して(というか構築して)歌詞を書いていたので「枠組みを取っ払ってみたかった」というのがあります。言葉の自走に任せたかったというか。
元々散文的な歌詞も好きなので特に抵抗はないんですが、まあ性格の関係もありなかなか量産はできないな、と思いました。
あと別件、制作時期もバラバラで偶発的ではありますが1〜3曲目の歌詞の流れが妙にハマってて好きです。

愛とは「美しいものの美しさ」を愛することでなく、「美しいものの醜さ」も愛することだと思うんですが、いかがでしょうか。
こんな世界ですが、僕ですが、美しい世界の醜さも、僕は愛しています。

\キャー/


4.ペトリコールが消える頃
制作順で言うと4番目。仮タイトルは「彗星」です。
個人的な話で恐縮ですが(冷静になればこれまでの話も全部個人的か)以前「猫とランプ」という友人且つ大好きな音楽ユニットに「彗星の心音」という歌詞を提供させて頂きまして、作詞の話が来る前にその歌詞のテーマにセットで組まれてたのがこの曲(というかイントロリフ)でした。
※以下猫とランプ「彗星の心音」収録フルアルバム 他の曲も素敵だから聴いてね
https://open.spotify.com/album/77f3DzWrKzKODg7wxGYN8S?si=QnM1A2gFSz2bFMgBus1XrA
タイミングや僕の気持ち的な面が重なり、なにより彼らへの信頼などもあり彗星のテーマは猫とランプに(※渡したいから)渡しました。
一方残された曲の方は作り始め早々サビが「あめ、あめ」で固まったので仮タイトルもすぐに「あめ、あめ」になりました。人生よくできてます。
曲順に関してはなんとなく想像していましたが、アルバムのタイトルを決めた時改めてこの曲を真ん中に置こうと思いました。
歌詞の流れが出来ている1〜3曲、色や流れが変わる5〜7曲目を繋げるのはこのイントロ・アウトロの音しかないだろう、と。託すしかないだろう、と。君に決めた、と。(ピカピーカッ)
なのでアルバムの中でも割りかし大事な役割になった曲なんじゃないかな、と作り手としては勝手に思ってます(皆さんは意識しなくて大丈夫ですが笑)。個人的にはベストイントロ賞です。
また先ほど再着手の話もしましたが、SoundCloudにあげたあのバージョンを作った当時「思いの外音源として伸びなかったな」という感覚があったので、今回結構手を加えました。追加Recも行っております。その辺りの違いも楽しんで頂けたら幸いです。
まあお察しの方もいるかと思いますが音としては2Aの「あの感じ」が好きです。多分僕は2A職人なんです。悲しいな。でも、らしいよな。
歌詞結構好きです。ワンフレーズ選ぶならやっぱ2Aはじめ「雪が降ったら 遠い国へ行こう」だなぁ。(これは表記上カッコも大事)
だから、本当に疲れてしまったら、一緒に逃げましょう。ってね。

この曲は歌詞の終わりの感じもいいので、振り返りもそれでバイバイしようと思います。


ねえ、きっと大丈夫だよ

心の名前が変わっても

季節が変わっても

君の名前が変わっても

生まれ変わったら 一緒になろうね
生まれ変わらなくたって 僕はいいけど


5.まばたき
制作順で言うと2番目。
この曲は確か去年の夏に30分くらいで作れた記憶があります。(なのでDAWで形にしなかっただけで正確には制作1番目と言えるかもしれません)
ギターを持って一つ目のコードを弾いた時、メロが出来て、歌詞が出来て、雨が一粒落ちてきた、と自然と歌ってました…そう、空から降ってきたんです。雨のように。
という冗談はさておき、実は前日、傘を持たずに雨の降り出した街を歩いていたんです。あ、今日雨降るんだ、知らなかった、と思いながら。出先でいろんな景色を目に焼き付けて、そうして一日を終えました。
側から見たらそれは不幸に見えるのかもしれないけれど、僕、雨嫌いじゃないんですよ。
だから今回の中では幸福の予感のある、所謂「ハッピーエンド」ぽいのかなと思っています。
音に関しては唯一ギター・ベース・ドラムの他にずっと入る楽器としてピアノがあります。雨の質感がどうしても僕の中ではピアノに結び付きがちです。
2番サビ前は最初から「1番Bメロとは違うとこを経由しよう」と思っていて、アイデア自体もすんなりと思いついていました。曲に入るセリフとか言葉とかささやきが好物な人間です。
また、この曲はアルバム収録にあたってコーラスを大きくしました。アウトロは追加Recもしたかな。
これ僕のことを友好的に見てくれてる人は意外だなって思う(気付く)かもしれないんですけど、僕結構シンガロング好きみたいです。今回再ミックスをする中で初めて気付きました。
歌詞については割と前半とかいいですよね。抱きしめることとキスすることについて、みんなが目を瞑ってたもう一つの真実に目を向けました。くぅ〜解説にも目を絡めていくこの目の付け所〜。
あとこれ特に意味のない自己満足と遊びだったんですけど大サビの頭を「また」でめちゃくちゃ揃えてみました。唯一「まば」になってる部分が曲名になってるのもちょっと狙いました。

アルバムの中ではおそらくバラードという括りでしょうからそういう意味でも出来てよかったなと思いますし、個人的には人に一番オススメしやすいものにもなったかな?と思っています。

なので皆さん、身の回りの人の"目"に留まるようにアピールをお願いしますね。

ちょっと書き疲れてきたな…


6.思い出のつづき
制作順でいうと3番目。
ペトリコールを作ってる最中にイントロのギターを気付いたら弾いてたのでプラン変更してこっちから先に作り始めました。(制作中楽器で遊び始めちゃうの、あるよね)
歌のRecも含め音源の完成まで多分数日しかかからなかったと思います。
実はこれ、元々歌のないインスト想定でした。なのでほぼ出来た曲にあとからメロを乗せた形ですが、結果としてはうまい具合に「好き」の塊になりました。
「あなたはどんな人間ですか?」って聞かれたらこの曲を渡す。「ごめんね」っていうと「ごめんね」っていう。こだまでしょうか、いいえ、誰でも。
長くなりがちな僕の作る曲の中でも歌パートが繰り返さない珍しい形かなと思います。尺も短い。
歌詞については季節が巡る所(ここはうっすら新海誠監督作品にあるあの流れるイメージ)とか「どうか君が…」の所も勿論好きなんですが、個人的にはマニアック要素も含め「落とし物が空に昇ってくよ 風船みたいに」が推しですね。

午後の授業に間に合うように家を出たある日、バス停の横で木の枝に絡まった数個の風船を見つけました。その子達はどこにも行けないで、日が経つにつれ枯れていきました。
その景色が妙に記憶に残っていて、「海も空もあっちの世界もきっと幾らかは自由があるのに、あの風船達はどこにも行けないんだ」とか考えたりして…
と、雰囲気をたっぷり含ませて語りましたが、内容はあまり関係ありません。笑

要約すると終わり方まで含めお気に入りの一曲、ということです。
みんな自由に、幸せになれるといいね。

…大分書き疲れてきたな…
ちょっと一旦お昼寝します。


7.ねがいごと
制作順、ラストです。
あ、おはようございます。しっかり休憩をとりモチベーションを上げるために読書もしました。
1曲目のバースデイ同様、こちらも新曲です。
いっとき「終わり方良いし思い出のつづきでアルバム終わりにしようかな?」とも思ってたんですが、なんかもう一つ展開が欲しかったんですよね。好きな子の家に着く最後の曲がり角のあのドキドキ感というか。
あと、ドラマチックな雰囲気を最後一つ少し外した曲(又はライブ音源とか)を入れて落とすスタイルもあるじゃないですか。そのちょっと蛇足な感じも嫌いじゃなくて。
6+1になってもいいから作りたいなぁと思ったり、7月7日7曲入りっていうのもいいよな、と次第に自分を騙すように当て付けだして作りました。
制作にあたり持ってきたアイデアとしてはイントロのコードストロークギターが多分去年の10月とかにあって「これ生まれたわ、使おう」なんて浮かれていたのだけは覚えています。笑
ここまで一人で好きなものを作ってきた経験から具体的に何が好きなのかも把握し始め、そういった意味では作ることにあまり苦労はしなかったと思います。ただ、この曲はそれらを整理するのが本当に大変で…
今回はとにかく自分一人で行うということを重要視したのですが、最後の曲ともなるとアルバムとしての完成形も常に意識してたので音の面でもかなりナーバスになりましたし、正直記憶があまりありません…笑
というわけでその辺りの話は割愛。もう一人でなんてやらない。人は人と手を取り合って生きていくべきだ。ねえ、そうでしょう?母さん。
唯一、この曲は女性のコーラスを入れたかったという思いがありました。残念ながらそれは叶いませんでしたが、世界の半分くらいは望み通りにいかないことを、この歳になると僕たちは知っています。そしてお気付きの通り、この歌は"そういう"歌です。
歌詞は各サビ終わり「願いを〜」の部分を最初に決めました。七夕リリースというのもありますが、アルバムタイトルにもなった核となる言葉を書けてよかったです。
そして後半にあの時間経過セリフ連発ゾーンを。音も相まって思い出のトンネルというか、流れ星の雨みたいなものを演出したかったんですが、そういう景色見えましたかね?
あとこれはここまで読んでくれた方への感謝も含めお得情報みたいな感じで話すのですが、1曲目のバースデイで歌った「約束」というものに対する描写が6曲目の思い出のつづき、7曲目のねがいごとで変わっていってるんです。その辺りも聴いてみてね。

深い意味はおそらくない(と自分では思う)のですが、妙に昔から海について書いてしまいます。創作意欲を刺激されるんですよね。
そしてその次に多いのが「雨」か「星」にまつわる曲です。今回は後者。
祈りって大抵は叶いそうにないことに使われるもので、それが悲しいなぁなんて思うのですが、でも、だから、たまにはこういう叶いそうなこと、"もう叶っていそうなこと"を願うのもいいかな、って。

最後の一行をあの形で表記した時「あぁ、完成したな」と思いました。


ということで、これにて僕のソロアルバム「願いをみっつとなえる頃」の振り返りを終わりにしたいと思います。

見返してみると歌やメロディーに関する話が皆無だったなと気付きましたが、あまりにも自分が関与しすぎてる点なのでなんかこう、ライトに語れなかったですね…もし何か気になったことやお話があった時は個人的にでも構わないので連絡ください。笑

いやぁ、にしても長かったね。僕の方も半日これで潰れましたよ(+定期的な添削)。おまけに目が疲れるったりゃありゃしない。
でも、読んでくださった方、ありがとうございます。そして、お疲れ様でした。笑


今後の僕個人の制作は今のところ一切の予定がないのでこういった形でまた何かお見せできるものがあるかは分かりませんが、声、誰かの歌に向けて作ることへは少し興味があります。
(より内向的なものになる可能性もあるので配信した曲以外も聴ける僕のSoundCloudのリンクを以下念のため貼っておきます)

https://m.soundcloud.com/hirokiyoneda

一緒に何か作ろう!となる時、僕は自分から働きかけることが強烈に下手なので自薦・推薦、アタックしてきてくれると助かります。
ただ正直なところ稼働の可能性は僕のメンタル・気持ちに依る所が大きいので…気まぐれでやるかもしれないしやらないかもしれません。笑
「言い出しといてなんだそれ」という話だと思いますが、こういった個人が言葉を打ち出す場所なので、素直な吐露もお許しください…

また何かトレーラーやMVについて等こぼれ話を書きたくなったら書こうかなと思いつつ、高確率でその機会はないと思うので、皆様におかれましてはそんなこと忘れて健やかな日々をお過ごしくださいね。

また、近々別の形でも何かを届けられるのではないかと思っておりますのでその際は、耳と心を傾けてくれると嬉しいです。
それが今の僕にとって一番の幸せです。

それでは、今回はこの辺で。

またどこかでお会いましょう。

そしてこれからの皆様が、君が、


「幸せでいますように」